覚めてほしくない夢の様な映画。「夜は短し歩けよ乙女」(ネタバレ)感想

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こんにちはエルチ(@elchi3000)です。
4月最終週にららぽーと富士見で「夜は短し歩けよ乙女」を見てきました。湯浅政明監督の映画が「マインド・ゲーム」ぶりに観ることが出来ると知って大興奮。4月はNetflixで「ピンポンThe animation」一気見、「四畳半神話大系」を観ながら望みましたよ。

ストーリー

所属クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を抱く大学生の「先輩」は、「なるべく彼女の目に留まる」ことを目的とした「ナカメ作戦」を実行する日々を送っていた。個性豊かな仲間が巻き起こす珍事件に巻き込まれながら季節はめぐっていくが、黒髪の乙女との関係は外堀を埋めるばかりでなかなか進展せず……。

監督 湯浅政明
原作 森見登美彦
脚本 上田誠
キャラクター原案 中村佑介
キャラクターデザイン 伊東伸高
キャスト(声の出演)
星野源 先輩 /花澤香菜 黒髪の乙女 /神谷浩史 学園祭事務局長/秋山竜次 パンツ総番長/ 中井和哉 樋口師匠 /

「夜は短し歩けよ乙女」(2017年)(93分)
★★★★☆ 90点

すごく良かったです!!!

原作や「四畳半神話大系」にハマって無くても楽しめた。

前述のピンポンは最高に好きだったのですが、「四畳半神話大系」については正直そこまで乗れなかったので、少々引き気味に見に行ったのですが、開始10分ですっかり魅了されておりました。黒髪の乙女も先輩も、とても魅力的にスクリーンで動き回ります。原作を読んだのもかなり前でほとんど覚えてないのですが、この映画を一晩の話にしたのはとても良かったのではないでしょうか。個人的には特に原作を愛読し、「四畳半神話大系」にハマったということではなくとも、とても楽しめたのが良かったです。しかし「四畳半神話大系」の世界とはパラレルワールドとしてつながっているので観てから行ってよかったと思います。

ハシゴする夢。

近年1年に1〜2回ほど、同じストーリーのとても楽しい夢を観るんです。寝ている自分はさぞニヤニヤしていたんだろうなと思うくらいの夢のストーリーは「とある街でそこで出会った人たちと、いろんなお店をハシゴしてゆく夢」なんです。もう20年も前になりますが、大学時代〜社会人初期に杉並区の高円寺に住んでまして、其の頃、飲み歩くのが超楽しかったのがずっと頭に残っていて夢に出てくるのでしょう。この映画の始めのパートを観た時は「これは俺のあの夢だ!!最高!!」と思ってしまいました。

しかし訳あって私、断酒中でして!! 実はこの映画を観てとても素晴らしいなと思ったのですが、同時に今の自分にはハシゴが出来ず、この点においては妙にシンミリしてしまったんです。そのままゴールデンウィークに突入してモヤモヤとお酒との関係について考えておった次第です。先日、新宿に出かけた際も昼間のゴールデン街を物欲しそうに観てみたり・・・

いや、でも良いですよね!ハシゴ。お酒!私もここに戻れるように断酒1000日(現在180日付近)を目指してゆきますよ(T_T)。

この世界は素晴らしい!

個人的な状況とこの映画の素晴らしさが劇的に反応してしまい、私的な文章になりました。しかしこの映画そんな事が多々起こるようなパワーに満ちているのでは無いでしょうか?

次の夏パートの古本市もすばらしかったです。私の場合はレコードでしたが、中古品の催事市の時のワクワク感、野外のフリーマーケットでの掘り出した時の興奮や、今回「小津」がそのまま子供になったような古本の神様の言っている、本は全て繋がっているという下りなど、とてもワクワクします。

そうだ!おれは酒は飲めないけども映画があるじゃないか!映画は全て繋がっている!この映画の海を探求するぞ!などと気持ちを盛り返したわけです。

このように、この映画を観ていると、この世界はとても楽しくて、意味深く、素晴らしいものだ思わせてくれます

その後の秋パート「学園祭」、冬パート「各キャラの住居と先輩の脳内」も大学時代のとても思い出深い舞台で怒涛のように乙女の経験と先輩のブレイクスルーの過程を 超ダイナミック & 面白く描いています。ラストに向かう高揚感は物凄いものがあり、冒頭書いたようにとても楽しい夢を観ている様な映画でした!!

あっ。あとアジアンカンフージェネレーションの主題歌も良かったです。

5月はまさかの2ヶ月連続、湯浅監督映画公開、「夜明け告げるルーの歌」をみにいきますよー。しっかしこのタイミングで「マインド・ゲーム」を見ようとしても、なかなか見れずがっくりです。中古DVD(現在5000円前後)買おうかな・・・・